Blog for Nameless-Value

novel, essay, poetry, criticism, diary

貴方の場所は此処なのだ

幾多の出会いを持ち損ねて居た、その気になりさえすれば、良い出会いだったかも知れないのに。


でも今貴方は此処であり、いいのだ、それで。
だって貴方の居る場所は、長い旅の果てに貴方が見出したのだから。


僕の居る場所は、何時だって貴方が生きてゆく為に移動してきた事で得られているのだ。
だから貴方の居る場所は此処で、僕はそれさえ叶えばそれでいい。


幾多の擦れ違いがあったと振り返りはするけど、その気になりさえすれば、バーのカウンターでお互い一杯交わしていたかも知れないのに。


でも今貴方は此処であり、いいのだ、それで。
だって貴方の居る場所は、長い帰還の果てに貴方が巡り巡ってきたのだから。


僕の居る場所は、何時だって貴方が生きてゆく為に放浪してきた事で得られているのだ。
だから貴方の居る場所は此処で、僕はそれさえ叶えばそれでいい。


貴方が何処に居ようと、貴方の場所は貴方にとっての空間だ。貴方は何処に行こうと、その場所こそ貴方にとって此処なのだ。僕はそれを追い続けるよ。


だって滞在し、移動し、貴方の居場所が出来、其処だけが貴方にとっての場所なのだから。だからいつだって貴方の場所は此処、そういう貴方を僕は追い、その場所を僕の心臓にするつもりだ。


貴方は何時だって場所を作り、貴方の滞在と移動が此処を作る。それを僕は追い、何時だって自分の人生と重ね合わせる。


幾多の可能性を見損ない、その気になっていればきっとそれらが、挑戦し甲斐ある可能性だったのに。


でも、今貴方は此処であり、いいのだ、それで。
だって貴方の居る場所は、長い不在の果てに貴方が見出したのだから。


(Feb. 16th. 2020、そこから和訳Feb. 18th. 2020)